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気弾を放つ!有名な効果音、『ポーヒー音』を再現してみました。

気弾を放つ!有名な効果音『ポーヒー音』を再現


ドラゴンボールで有名な効果音の一つに『ポーヒー音』があります。これは気弾を放つときに使われている効果音で、音の高さが下から上に一気に上がって「ポーヒー」と聴こえることからこのような名前がついているそうです(笑)

 

この有名な『ポーヒー音』の再現に挑戦をし、作った内容をYouTube動画にて共有させて頂きます。

 

『ポー』と『ヒー』を分ける


音を分析するにあたって、最初に音を2段階に分けることにしました。具体的には「ポー」と「ヒー」です。音をまねるときには、その音が”何種類の音で構成されているか”を判断すると良い結果が得られやすいです。

『ポー』の再現


ポー!という音を聴いて浮かんだ音は、フラッシュ系の光る音、アタック音、それにエネルギーの発射音です。これらのアイデアを自作のライブラリーから選別し組み合わせてみました。また、音程もオリジナルに近くなるようにピッチ調整をします。アタック音にバスドラムの音を足していますが、音の長さを短く、かつ音程を上げて、ドン!というよりかはバッ!という印象にしています。

『ヒー』の再現


ヒー!という音で真っ先に浮かんだ音は「花火の笛の音」です。花火のヒュ~と落ちていく音がスピードの速い気弾が飛んでいく音と似ているように感じました。ところが実際に花火の笛の音を足してみると、当然のごとく単体では現実感が強く、非現実的な気弾の音に聴こえません。そこで、SFっぽいレーザー音を追加で足してみたところ上手く表現ができました。レーザー音にはリングモジュレーターでうねりを強化しています。また、ヒー!とキツメに強調するためにピーン!と響くフラッシュ系の音も追加しています。この音は「ピュ~」とピッチが徐々に下がるように加工しています。

二つの音を『合成』する


出来た2つの音を組み合わせたところ、「音圧とアタック」がまだ弱い印象でした。最後の仕上げとしてディストーションをキツメにかけて音圧を、強調された不要な高域をイコライザーでカット、コンプレッサーでアタック調整をして完成です。

いかがだったでしょうか?一見ひとつの音に聴こえていた『ポーヒー音』も、これだけの素材を組み合わせて再現することができました。オリジナルではいったいどういう作り方をされたのか!?興味がつきませんが、おそらくポー!とヒー!を分けて作られていたんじゃないかと推測しています。先人たちの音をまねるだけでなく、個性あるオリジナルの効果音を作れるように私も効果音作りに励んでいきたいと思います!

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